2021シーズン終了のお礼
12月11日に今季最終戦の3時間耐久が終了し、無事に完走させることが出来ました。
これまでご支援賜った企業の皆さん、また毎回手弁当で手伝いに来て下さるスタッフの皆さん、応援に現地にまで来てくださった皆さんに、心からお礼申し上げます。
また、コースであるツインリンクもてぎの皆さん、主催者の皆さん、そしてオフィシャルの皆さんにも、様々お心遣いを頂き、感謝しております。この方々のご理解を頂けないと、我々障害者はサーキットを走ることが出来ません。
2012年から始めた耐久レース事業、その目的は、「身体に障害があっても安全に自在に自動車を操ることは可能なのだ」ということを証明し続け、また、そのことを広く社会に発信することです。
止めたいと思うことも多々ありましたが、皆さんから背中を押され、何とか9年目を無事に終わらせることが出来ました。
来年はいよいよ耐久参戦10周年の記念の年になります。
車もポンコツ、監督はさらにポンコツではございますが、来期もぜひ挑戦を続けたいと願っています。
高度成長からバブルの崩壊、そして、格差が広がる日本社会では、昭和のように障害者が徐々にではあれ生きやすくなっていった、という時代に戻ることはないでしょう。
なぜなら、国民一人ひとりが、貧困や不安に駆られるようになれば、他人のことなど構ってはいられないのです。それが人間です。
そういう時代に生きる私たちは、何をしなければならないのか? どう生きるべきか?
そんなことを考えながら、耐久レースに関わってきました。
重苦しい中身になって申し訳ありませんが、そういう時代だからこそ、スポーツは貴重です。
スポーツの語源はラテン語の「デポルターレ」です。
「デポルターレ」の意味は、「日々の暮らしで背負った重荷を下ろす」という意味だそうです。
そう、健常者もそうだけれど、障害者だからこそ、日々の暮らしで背負わなくてはならない重荷は大きい。
その重荷をちょっとの時間だけれど地面に降ろして、仲間と思い切り楽しみたい。これこそがスポーツの核心であり、耐久の喜びなのです。
長くなりましたが、また来年、みなさんとサーキットでお会いできますことを、心から楽しみにしています。
by 監督